40年前の夏、私は北海道の一番北の稚内ダムにいました。
アクアラングの仕事で、ダムのコンクリートの壁に推進何メートルの
看板を水中ドリルで取り付ける仕事をしていました。
初めての真水での仕事です。
たいがいは海の仕事なので、
浮力である程度は浮くはずでした
真水の怖さを初めて知りました。
20キロのWボンベを背負って、特大のジェットフィンを足に着けてドポン!!
途端に下への急降下、周りはあっと言う間に暗闇の世界
目を凝らしても自分の手が見えるのは30センチほどです。
特大のジェットフィンをバタつかせても全く機能せずあたりはどんどん暗くなります。
浮上させるバランシングベストも着けず潜ったのです。
水深30メートル以上の深さです。・・・・・・・・・・・・・・・・・。
40年前の夏は、北の北海道でも真夏の暑さ沈んでゆく暗闇の中、多分20秒ぐらいの間です
走馬灯のように1年前のモロッコにいました熱い北アフリカの焼けた土の香りがします。
スペインから、ジブラルタル海峡を越えて北アフリカ、スペイン領セウタに到着。
モロッコに入る国境で、スタンプを押すのに金を寄こせの、手で人差し指、中指、親指でこするジェスチャー。
頭に来てユーキルドゥって言ったら、銃を突きつけて、バック検査だと言って部屋に通され40ドルを取られた。
逆らって撃たれたらと思いやむおえず、我慢した。
風邪引いて、身体中のふしぶしが痛くてその日に飲んだマラリアのやけに苦い薬を思い出した
ホテルを探していたら勝手に付いてきた男が、ホテルの中まで付いてきて、勝手にホテルの人と話して
部屋まで入って来て部屋を締めるなり豹変、
自分の履いていたズボンのバックルのついた、太いバンドをスルスルと手に巻きつけて、殴る仕草をしながら、時計を寄こせ
モロッコは、兵役義務があって、格闘技をならっていてガタイも良く、いまの私では戦う事もままならず、
服の下のパスポートに手を出してきたら、戦う事にしたがとりあえす、シチズンの時計を渡したら、去って行った。
事のしだいを身振り手振りでホテルの者に話して、分かってもらえたようだが、取られた時計は戻らず。
気が静まって旧市街に行きたいゆえホテルの者に頼んだ、迷路になっていて道案内人がいないと出て来れない為頼んだが、
こらまた案内人が豹変した、物が安いんだから買えの一点張りで、金がないから買えないと言ったら逆に怒りだす始末
止むを得ず旧市街から出る為買いたくもない服を買わされて出てきた。
言葉も通じなく、片言の英語も通じないフランス語とアラビア語のみ
その日は散々な目に会った、次の日身体がある程度回復していたのでみなぎる悔しさとともに、
時計を取った男を探しに町中探し回ったが見つけることは出来なかった。
そればかりか、日中の暑さは40度で同じ道をぐるぐる回ってばかりで同じ道を歩いていた。
暑さで頭が働かない
もういい、明日は早めにこの街を出ようと決めた
写真は、ヨーロッパでも北のポルトガルの最北端カボ・デ・ロカ